古傷、過去のケガは重要
いらしている患者さんと話をすると、古傷や過去の怪我の話をお聞きすることがあります。
古傷や過去のケガは、治ったと話をする方が多いですが、怪我をしたところが完全に元通りになることはなく、どこかに不具合が残っていることが非常に多いです。
例えば、以下のようにH型の物があったとします。
このH型の中央が壊れてしまい、一応、元通りにはまったとしても、完璧に綺麗になることはないので、ゆがみが残ったままになります。このゆがみは、他に影響するので、以下のように赤丸の部分に負荷がかかります。
人の身体の場合は、この間に筋肉、神経、血管があるので、実際には、赤丸の部分のゆがみだけではなく、筋肉、神経、血管にも影響を与えてきます。場合によっては、皮膚を圧迫することになるので、もっと複雑な状態になります。
構造上は、治っているので、現代医学的には、この状態で治ったということになり、治療は不要で、このゆがみで症状が発生するという考え方はあまりメジャーではありません。
もちろん、大きな怪我であれば、現代医学的にも将来に問題が生じるという考え方になりますが、小さいのはあまり考慮されません。
鍼灸や整体での施術をしていると、過去のケガなどでバランスが崩れたのではないかと考え、施術をすると大きく身体の状態が改善することが多いので、初回だけではなく、継続して施術をしているときにも、過去のケガなどの話を伺うことがあります。
本人にとっては、既に治った(終わった)ことなので、なかなか意識することがないので、思い出話などで、小学校時代の話をしていると、「そういえば、小学校のときに・・・」と過去のケガについての話が出てくることが多いです。
小学校であれば、まだいいのですが、もっと小さい頃だと、記憶にも残っていないので、施術を始めて数か月経ってから、「そういえば」と話が出てくることがあります。
施術中は、世間話、雑談などもしていきますが、全てが無駄な訳ではなく、治療に必要な情報がないか絶えず考えています。