マッサージは筋肉も強くする?

 鍼灸だけではなく、マッサージもちゃんとした物であれば、効果があると感じていますが、科学的な証明のニュースが出てきましたね。

 11月1日のヤフーニュースで、「マッサージガン」を利用した「外的刺激」をラットにやってみた実験についての翻訳が出ていましたね。以下に特徴的な内容を引用しておきます。

治療を受けた筋肉では損傷した筋線維の減少がより顕著で、筋線維の断面積も大きくなっていた。つまり、マッサージ治療を受けた筋肉は、受けていない筋肉に比べて早く回復したということだ。2週間の期間で比べたところ、マッサージ治療を受けた筋肉は受けていない筋肉に比べて2倍の速さで再生し、組織の瘢痕化(損傷した線維が残ること)も減少したという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/367b341be6028e0c343840e3eb479056fd2c4241

 マッサージが効果を出す機序としては、炎症因子であるサイトカインの一部がマッサージを受けた筋肉内で激減し、好中球(白血球の一種)がすくなくなっているために、組織の回復がスムーズにいくということです。

 研究では、細かい因子も詳細に調べることが可能なので、筋肉が傷つくと、炎症が生じて、組織が再生されていきますが、炎症自体をコンロトールしていくことで、組織の再生をよりスムーズに行わせるというのも書かれています。

 さらに特徴的な内容としては、

マッサージを受けたほうの筋線維はより大きな筋線維を伴った強い筋線維へと再生していたという。これが筋肉の脇下につながっていたのである。

https://news.yahoo.co.jp/articles/367b341be6028e0c343840e3eb479056fd2c4241

 3日目に好中球を除去していくことが最適ということですが、トップ選手に関しては、適切な刺激量で毎日マッサージを受けているので、その時々で最適な刺激を入れていけばいいのではないでしょうか。一般の人であれば、タイミングを取るのが難しいので、運動後で受けられるときに受けていくのがいいのではないでしょうか。

 研究では、「ラット」に「マッサージガン」をしていくために、ラットにできる装置を開発しているというのが凄いところですね。研究に必要というのはわかりますが、ラット用に新たに開発しているのが凄いところですね。

 選手に対してマッサージや鍼を行っていくと、回復も早いし、動けるというのは、我々だけではなく、選手も感じているところですが、研究として数値化していったのは凄いです。

 トップアスリートはトレーナーが着き、毎日のようにケアしているというのは有名な話ですが、本当のトップになると、チームなどのトレーナーにケアしてもらうだけではなく、個人で契約している場合も多いですね。

 チームや会社だと、状況によっても違うでしょうが、技術的に凄いというよりも、アスリートのセカンドキャリアや縁故で採用されている場合もあるので、自分の都合に合わせてやってもらったり、高い技術を求めたりすることで、身体の隅々までしっかりと把握してもらいながら行っていく方がより効果的ですしね。

 ラットの研究で効果を確認できたので、そのうち人間でも、同じような研究が行われる可能性もありますね。

 一応、原文を探してみましたが、以下のサイトから閲覧できます。

Massage doesn’t just make muscles feel better, it makes them heal faster and stronger

https://www.sciencedaily.com/releases/2021/10/211006143446.htm