パーキンソン病と漢方薬
パーキンソン病は難病で使われる薬が現代医学の物が中心で管理されていますが、漢方薬も用いられることがあります。
たまたま論文を見つけたので、せっかくなのでご紹介しておきます。
「パーキンソン病の運動障害に対する川芎茶調散の効果」、日本東洋医学雑誌第51巻第5号
ここで使われている「川芎茶調散」はドラッグストアでもあまりおいていないことが多い漢方薬ですね。私自身も名前は知っていましたが、見かけたことがないですし、飲んでみたこともないです。
PD寒邪の感冒後の頭痛に対して川芎茶調散を投与したところ頭痛だけではなく運動障害の改善が認められた症例や、痙性斜頚に対して川芎茶調散が有効であった症例を経験した。
というところから研究がスタートしたそうです。確かに、川芎茶調散は頭痛に対して用いられやすい漢方薬で、風邪と密接な関係がある場合には効果は発揮しやすいので用いられている漢方薬になります。
論文では効果が認められなかったものもありましたが、多くの症状項目で改善されています。論文でも書かれていますが、抗PD剤にみられる副作用がないという点は本当にいいですね。
この論文では、体質的な判定をする東洋医学的見方で漢方薬を処方していないので、東洋医学的な視点のもとで、飲んでみてもらったら、また違う効果があったのかどうかが気になりますね。
漢方薬に関しては、副作用もありますし、飲み合わせや反復服用での害もありますので、試される場合は、担当医に相談してからにするのがいいですよ。