子宮筋腫は鍼灸で改善する?

 子宮筋腫は鍼灸で対応することが多い疾患ですが、不妊症、酷い生理痛、出血量が多い、不正性器出血があるから婦人科に行ってみたら見つかったという人が多い疾患になります。

  1. 子宮筋腫とは
  2. 子宮筋腫と鍼灸
  3. まとめ

1.子宮筋腫とは

 子宮筋腫は子宮の壁にこぶのようなものができる疾患になります。良性の腫瘍です。人によって違いがあり、どんどんと筋腫が大きくなる人もいれば、筋腫が増えていく人もいれば、症状が全くでない人がいます。

 多くの場合、貧血や酷い生理痛、頻尿、便秘など身体の不調をきっかけで見つかります。30歳以上の女性では20~30%程度でみられることがあるので、珍しい疾患ではありません。

 腫瘍ができる場所によって症状が変わり、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられていきます。

 筋腫ができる場所によって症状が変わりますが、生理の出血が多い、酷い生理痛が代表的な症状になるので、生理痛も酷いし、出血量が多いという場合は、婦人科を受診していくことをお勧めします。

 子宮筋腫があると妊娠しにくくなってしまうことがあるので、出産を考えている方は、生理の状態で異常はないかを一度、考えてみて、気になるようであれば婦人科を受診した方がいいです。

 子宮筋腫があっても無症状の場合は、治療が行われないことがあります。基本的には、薬や手術での療法が用いられますが、症状や年齢、状態によって治療も変わることがあるので、医師の話をよく聞いて治療方針を決定していくのがいいですね。

2.子宮筋腫と鍼灸

  鍼灸の施術を受けようという場合は、肩こりや腰痛が酷くて来られる場合がほとんどですが、女性で頑固な肩こり、腰痛がある場合は、生理が不順だったり、生理痛が酷かったりすることも非常に多く、お話を伺うと子宮筋腫や子宮内膜症もないかなと疑うことも多いです。

 鍼灸での施術では、子宮筋腫を取るという外科的な処置をすることはもちろんできませんが、身体の血流をよくしていくことで、身体の免疫力をあげ、体調をよくしていきます。

 子宮筋腫で、下腹部にしこりが触れる場合があり、患者さんから教えて頂くことがありますが、施術をしていくと、しこりの硬さが柔らかくなることが多く、子宮筋腫で生じる症状が軽減していきます。

 子宮筋腫の症状は生理と関わることが多いので、1回の施術で効果を実感するのは難しいので、数か月施術をしていくこと、生理の状態が安定したら、施術回数を減らしていきます。

 食事、運動などの生活もしっかりと管理されている状態だと、子宮筋腫の症状もある程度は軽減されますが、病院での経過観察などもして頂くのがお勧めです。

 実際に来院された方は、病院での経過観察もお勧めしていくのですが、症状が軽減すると、病院への受診が減ってしまう方もいますね。症状も無ければ、わざわざ時間を使って病院に行きたくないという気持ちはよくわかるのですが、加齢によって身体は変化していくので、何も管理していないという状態はお勧めできないです。

 多くの場合は、生理痛だけではなく、肩こり、腰痛などの体調不良も抱えていることが多いので、子宮筋腫の症状が落ち着いても、継続して施術をさせて頂くことが多いので、症状の変化があった場合は直接、病院への受診を勧めていくことが多いです。

 私個人的な感想では、病院での服薬に鍼灸を加え、体質に合わた漢方を用いていくと、症状の軽減も早いと感じるので、身体のことを相談できる方が身近にいる場合は、積極的に相談をしていくことがいいですね。

3.まとめ

 子宮筋腫は非常に遭遇しやすい疾患の一つですし、子宮筋腫と診断されていない方も多いだろうなと感じる疾患の一つです。

 肩こり、腰痛などの症状が強く、生理痛も酷い場合は、身体の自然治癒力が低下してしまっている状態であることが多いので、子宮筋腫や子宮内膜症も頭の片隅に入れておいて頂いて、症状をチェックしておくことをお勧めします。

プロフェッショナルによる施術

 当院の院長は、訪問での施術、鍼灸専門学校での鍼灸師の育成、現場で働く鍼灸師などへの技術・知識指導も行っており、鍼灸や整体で様々な疾患も経験してきております。

院長 長谷川聡