ばね指(弾発指)は鍼灸や整体でよくなるのか?
ばね指は段々となってくる方もいますが、急に指がひっかかってしまって動かせなくなってしまうので、悩む人が多いですよね。私自身もばね指になりましたが、今は全くありません。
1.ばね指や鍼灸や整体でよくなるのか?
私自身の経験で言えばよくなります。私自身は25歳のときに、昔怪我した指のところが急にひっかかって動かしにくくなり、手を握ったり、開いたりすることが出来なくなってしまいました。鍼灸学校に通い始めた頃でしたが、まだまだ鍼灸については知らなかったので、自分で指を伸ばしたり、揉んでみたりしましたが、改善するどころか痛みも出てしまって困っていました。
当時はバイクの免許を取得し、オフロードバイクを乗り始めたときだったのですが、このまま動かしにくい状態が続くと、左手にばね指が生じていたので、クラッチ操作ができないので、購入したバイクも手放さないといけないかなと考えていました。痛みとひっかかりが続くのであれば手術になる可能性があるし、どうしようかと非常に悩んでいました。
鍼灸学校の先生に相談したところ、ばね指は簡単に治るよという話を伺い、嘘だろうと思ったのですが、ちょっと鍼をしてもらったら、ひっかかりが無くなったので驚きました。ただ、完全によくなった訳ではないから、継続して施術を受ける必要があるとのことで、その後もクラスメートや先生、自分で施術を続けたところ、悩んでいたのが嘘のように指のひっかかりがなくなりました。完全に症状が消えたのは1か月ぐらいだったと思います。
バイクが買ったばかりなのに乗れなくなってしまうし、売らないといけないと悩んでいましたし、日々の生活で、手を使いにくくて辛く悩んでいたのが嘘のようでした。
ただ、手を使いすぎたり、疲れがたまったりしてくると、左手のばね指が生じたところが嫌な感じになるのが分かったので、左手の嫌な感じが生じた場合は、自分で対処をするようになったので、現在は、ばね指を生じたところは、自分の疲労状態を知るサインになっています。
私自身がよくなった経験があったので、ばね指の患者さんを実際に診てみたいと思うようになり、資格を取得してしばらくしてから、願っていたばね指の患者さんを診る機会に恵まれました。
資格を取得したばかりの頃だったので、技術が未熟な状態でしたが、施術をしているときに改善がみられ、数回の施術でひっかかりが無くなったので、やっぱり効果があるのだなと実感しました。
この患者さん以降、自分でも自信がついたので、ばね指の方がいたら積極的に施術するようになっていきましたが、簡単によくなる人、長く時間がかかる人がいることが分かりました。症状が出てからすぐの人はよくなりやすく、数年続いたような方は時間がかかりやすいというのも分かっていきました。もちろん、数年続いたような方でもすぐによくなる場合はあるのですが、平均すると時間がかかるかなというところです。
今ままで、ばね指の方を診させて頂いて、やはり疲労がたまるとばね指の症状が戻ってくることが多いので、日常生活で手を使いすぎたら休ませる、疲れたと思ったら、休養するというのを続けてもらうと、症状コントロールを自分でも出来るようになっていくことが多かったです。
私自身も最初にばね指を発症したから20年経過していますが、冬の寒いときで疲労がたまると、ちょっと動かしにくいと感じるときがあります。ここ数年はいい状態が続いていますが、10年以上前は年に数回、ちょっと嫌な感じがするなと感じることがありました。以前よりも減っているのは、予防と施術のタイミングが噛み合っているからだと思います。
手術をしていれば、二度と出ていないかもしれないですが、他の指に生じた場合は、また同じ悩みを抱えてしまいますし、手術をした皮膚のところがひっかかってしまう感じも多いので、今は手術などをしなくてよかったと思っています。もともとばね指が生じた指は、割れ物が刺さって傷があったところなので、出来るだけ傷はつけない方がいいなと思っています。 私自身の体験ばかりになってしまいましたね。次に自分でよくする方法を書きます。
2.ばね指を自分でよくするためには何をしたらいいの?
ばね指は現代医学的には、手の筋肉から続く腱が炎症を生じてしまっているので、腱鞘炎になります。現代医学的には、ばね指が生じている腱鞘に対して、施術(電気、注射、マッサージなど)を加えていくのですが、自分でやると逆に痛みを生じさせてしまうことがあるので、手をお風呂やホットタオルなどで温め血流をよくしてあげるといいです。ただし、炎症があまりに強い場合(赤みや熱感がある場合)は痛みが強くなってしまうために止めておいた方がいいです。
東洋医学の考え方では、ばね指は身体の動きが悪くなってしまったもので、背中にある膈兪(かくゆ)というツボの効果が強いと言われています。膈兪は左右の肩甲骨の一番下を結んだ線上あるツボになるので、女性だと下着で締め付けられているラインになりやすいです。男性だと、肩が硬い人だとちょうど届かない場所になります。
背中に疲労がたまると、膈兪のツボの場所の筋肉が硬くなってしまうので、ご自身で対処される場合は、背中の疲労を除去することを考えていくことが大切になるので、以前に流行ったストレッチポールを利用して、背中を伸ばしていくのがお勧めです。
背中のマッサージなども効果的です。ただし、ちゃんとほぐしてくれないと効果が出ないので、技術が上手な人、対応したことがある人にお願いするのがいいのですが、現代医学的な考え方をする場合は、背中の施術は関係がないと考えていますので、やって頂けない場合があります。
腕を丁寧に施術していくことでもよくなるので、以前にばね指を対応された経験がある施術者の場合は、その人に任せていく方が効果は出やすいです。家にマッサージ機がある方であれば、マッサージ機を受け続けていくと効果がでてくることもあります。
J字型になったマッサージ棒で背中付近を揉むというのも出来るのですが、自分では気持ちがよい強さだったとしても、やり過ぎて余計に硬くなってしまうので、ご自身で対処される場合は、ストレッチポール、入浴をしていく方が安全で効果的です。ただし、刺激は少ないので、満足がいく結果が出るまでは少し時間がかかります。 辛いとその場所を押してしまうことがありますが、日常的に押し続けていくと、皮膚の色も悪くなり、筋肉も硬くなってしまうことが多いので、辛い場所があるような方は信頼できる専門家に相談をしてい頂いた方がいいです。
3.まとめ
ばね指は私自身の経験からすれば非常によくなりやすい疾患の一つですが、多くの場合は数回かかり、疲労が蓄積してしまったり、使いすぎてしまったりすると、また症状が出てくる物の一つです。もちろん、ばね指に限らず、他の疾患でも症状がぶり返すことがあるので、症状が出にくいように症状をコントロールしていけるようになって頂きたいと思います。
鍼灸を使っていくと症状は変化しますが、手技(整体、マッサージなど)でも変化が出てきて、気にならなくなることが多いので、ばね指で悩まれている方は、どこかで施術を受けて頂くのもよいと思います。 手は毎日たくさん使うところなので、ばね指があると不快感を感じる頻度が非常に多いですし、早くよくなって気にならない生活を送ってください。